大手会社システムの不味さ

鉄道・銀行・電力・ガスの大手企業。その基幹システムのソースコードは、なんと10年以上昔のものを流用しているケースにばかり遭遇してました。僕がそういうシステムに携わった30年弱の間ですが・・・まずは新しいプロジェクトに参加して、なんと今頃そんなもの使ってるんだ!と驚愕します。そして20才代であろう若手が苦労しているのが気の毒でした。

退職前に携わったシステムなんて20年も昔のソースコードフレームワークを使っていました。

コンピューターに関わる開発環境及びハードウェアの進化スピードは、めちゃくちゃ早いのに、肝心のプログラムコードは全く進化していないのを実感しています。

もっともひどい目にあったのは、古いフレームワークを使ったコードを、最新フレームワークに、コンバートプログラムを使って流用することをした開発プロジェクトでした。

小規模なものなら、そのまま動くケースもあるでしょうが、大企業の基幹システムクラスのものなんで、そのまま動くわけありません。コンバートプログラムが吐き出す大量のエラー・警告。それを全て吟味してコードの書き換えと、警告レベルのものなんて、コードを書き換えずに、警告事体を出ないように設定するといったことをしていました。

で、そのプロジェクト・・・不具合でまくりで納期に間に合わず・・・プロジェクトリーダー曰く、「会社の問題プロジェクトに指定された。お前ら何やっとるん」って、僕から言わせれば、「お前がそれ言うな。そんなバカみたいなやり方決めたのおめぇだろ」であります。

きっと、「既存稼働の信頼あるシステムを流用しますから、コストはかからずお安くできますぅ」等どエンドユーザーを説得したのでしょうね。

結果は、不整合バグの修正コストがめちゃくちゃかかって大損こいたわけです。

システムの仕様は変わらないのです。一から作り直す決断をすればいいのに、リスクを恐れて、それをするプロジェクトリーダーは稀だと思います。理由は、偉くなったら途端に胡坐をかいて現在主流となっているテクノロジーを勉強しなくなるからだと思ってます。給料上がって、現行システムが問題なく稼働してるんですからねぇ・・・それで満足しちゃうんだろうな。

どうせバグを直すなら、新しいアーキテクチャを学ぶチャンスとして直したい。そう思うのであります。

この業界を引退した今、その機会が訪れることはもうないんですがね。ああ、幸せwwww